在宅勤務が決まったのに、家にまともなネット環境がない。スマホはあるけれど、会議で使えるのかどうかが分からない。
この判断は、感覚ではなく数字でできます。ZoomもTeamsもGoogle Meetも、必要な速度を公式に出しているからです。
その数字と、家に何を入れればいいのかを順に見ていきます。
相談者来月から週3で在宅になるんですが、うちにはWi-Fiがありません。何から用意すればいいでしょうか?



先に必要な速度を決めましょう。数字が決まれば、選ぶものは自然に絞れます。



速いほうがいいのは分かるんですが、どのくらいあれば足りるんでしょうか?



会議のツールごとに公式が数字を出しています。思っているより小さい数字ですよ。



じゃあスマホのテザリングでも足りるということですか?



足りる場合もあります。ただ、そこで見るべきなのは下りではなく上りなんです。ここを知らないと選び方を間違えます。
いろいろ試しても直らないなら、結局は回線を変えるしかありません。GMOとくとくBB光は、ソフトバンク光やドコモ光と同じNTTの光ファイバーに、夜も混みにくいv6プラスを最初から付けた回線です。夜の遅さが直る理由はここにあります。縛りがないので、合わなければ違約金なしでやめられます。
在宅ワークに必要な通信速度の目安は、公式が数字で出しています
「速い回線が必要」と言われがちですが、会議ツールが求めている数字は具体的に決まっています。3社の公式を順に見ます。
Zoomの場合
Zoomはシステム要件のページで、推奨帯域を用途別に示しています。グループでのビデオ通話は次のとおりです。
| 画質 | 上り/下り |
|---|---|
| 高画質 | 1.0Mbps/600kbps |
| 720p HD | 2.6Mbps/1.8Mbps |
| 1080p HD | 3.8Mbps/3.0Mbps |
| 画面共有のみ(サムネイルなし) | 50〜75kbps |
| 音声のみ(VoIP) | 60〜80kbps |
ギャラリービューで受信する場合は、25分割で2.0Mbps、49分割で4.0Mbpsとされています。参加人数が多い会議ほど、受け取る側の負担が増える形です。
Microsoft Teamsの場合
Teamsは表で最小・推奨・最高のパフォーマンスを出しています。単位はキロビット毎秒で、上り/下りの順です。
| 用途 | 最小 | 推奨 | 最高のパフォーマンス |
|---|---|---|---|
| 音声(一対一・会議) | 10/10 | 58/58 | 76/76 |
| ビデオ(一対一) | 150/150 | 1,500/1,500 | 4,000/4,000 |
| ビデオ(会議) | 150/200 | 2,500/4,000 | 4,000/4,000 |
| 画面共有(会議) | 250/250 | 2,500/2,500 | 4,000/4,000 |
Microsoftは「Teams は帯域幅使用率に対して常に保守的であり、1.5 Mbps 以下で HD ビデオ品質を実現できます」と書いています。ただし最小の150kbpsで通ったとしても、そのときの画質は最大240pまでと注記されています。
Google Meetの場合
Google Meetは、個人や小規模での1人あたりの数字を出しています。
| 会議の種類 | 送信 | 受信 |
|---|---|---|
| 1080pの動画 | 最大3.6Mbps | 最大3.6Mbps |
| 720pの動画 | 最大1.7Mbps | 最大1.7Mbps |
| グループミーティング | 250Kbps以上 | 最大4.0Mbps |
| 音声のみ | 100Kbps | 100Kbps |
足りない場合の挙動も書かれています。「ネットワークの帯域幅が十分でない場合、Meet の動画の解像度が低下します」
3社を並べると、目安は上り3Mbps・下り4Mbps
数字がばらけて見えますが、いちばん重い条件をとれば1本の目安になります。
- 上りは3Mbps。Teamsの会議ビデオ推奨2,500kbps、Meetの1080p 3.6Mbps、Zoomの1080p 3.8Mbpsが並ぶあたりです
- 下りは4Mbps。Teamsの会議ビデオ推奨4,000kbps、Meetのグループ受信 最大4.0Mbpsが目安になります
- 音声だけなら100kbpsで足ります。3社とも二桁から三桁キロの世界です
つまり、上下で数Mbps出ていれば会議はできます。1Gbpsや10Gbpsという数字は、この用途では必要ありません。



思っていたよりずっと小さい数字ですね。



はい。ただし安定して出ることが条件です。平均が足りていても、途切れる回線だと会議は成立しません。
見るべきなのは下りではなく上りです


ここが在宅ワークで最も間違えやすいところです。回線の宣伝で目立つのは下りの数字ですが、会議で差が出るのは上りのほうです。
自分の映像と音声を送り出しているのが上りだからです。3社とも上りと下りを分けて書いているのは、そのためです。
下りはインターネットから自分に届く方向です。動画を見る、ページを開くときに使われます。
上りは自分からインターネットに送り出す方向です。会議で自分の映像と声を送るとき、ファイルをアップロードするときに使われます。
家庭向けの回線は下りを重視して作られているものが多く、上りはそれより細いのが普通です。会議で困るのはこちら側です。
自分の映像だけ乱れるなら、上りが足りていません
症状で切り分けられます。
- 相手の映像は普通なのに、自分だけ「固まってる」と言われる。上りが足りていません
- 相手の映像が止まる、声が途切れて聞こえる。下りか、相手側の問題です
- 画面共有をした瞬間に重くなる。共有はTeamsで上り2,500kbpsが推奨なので、上りが細いと影響が出ます
「カメラを切ってください」と言われる原因の多くは、上りです。カメラを切ると送るデータが減るので、そのぶん通るようになります。
測るときは、時間帯を変えて上りも見る
- 会議をする時間帯に測る。昼だけ測っても意味がありません
- 上りの数字を必ず見る。下りだけ見て判断すると外します
- 会議に使う端末で、会議に使うつなぎ方で測る。ノートパソコンをWi-Fiで使うなら、その状態で測ります
- 2〜3回測って、いちばん低い数字を採用する。会議が失敗するのは、その低いときです
ネット環境がないときの選択肢は3つ
必要な数字が決まったら、あとは何を家に入れるかです。取れる手は3つあります。
| 光回線 | ホームルーター | スマホのテザリング | |
|---|---|---|---|
| 工事 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 使えるまで | 最短2〜3週間 | 最短即日発送 | 今日から |
| 上りの安定 | いちばん安定 | 置き場所で変わる | 電波と残りギガ次第 |
| 賃貸の許可 | 必要な場合がある | 不要 | 不要 |
| 向いている人 | 毎日フルタイムで在宅 | すぐ始めたい・工事ができない | 週1回、音声中心 |
週1回、音声中心ならテザリングでも足ります
会議が音声だけなら、3社とも必要なのは100kbps前後です。この程度ならスマホのテザリングで通ります。
ただし条件が2つあります。カメラを出さないことと、契約しているデータ量を使い切らないことです。上限を超えると速度が落ち、会議の途中で止まります。
カメラを出す会議が週に何度もあるなら、据え置きの回線が要ります
カメラを出した瞬間に、必要な上りが10倍以上になります。音声だけなら100kbps前後ですが、Teamsの会議ビデオは推奨2,500kbps、Meetの1080pは3.6Mbpsです。
ここを毎回スマホでまかなうのは現実的ではありません。据え置きの回線を用意してください。
工事ができない住まいなら、ホームルーターです
賃貸で工事の許可が下りるか分からない、あるいは来月から在宅が始まるので待てない。この2つのどちらかに当てはまるなら、ホームルーターが答えになります。
- 工事がありません。管理会社や大家さんへの相談も要りません
- 最短即日発送で、コンセントに挿すだけです。届いた日から会議に出られます
- 引っ越しても持って行けるものがあります。在宅勤務が続くか分からない段階でも無駄になりません
弱点は、電波を受け取る仕組みなので置き場所で数字が変わることです。窓ぎわの高い位置に置いて、上りを測ってから判断してください。
- コンセントに挿すだけ。開通工事が要りません
- 契約期間の縛りも解約違約金もありません。端末代33,264円は924円×36回で、同額が毎月割り引かれます
- あとから光回線に変えたくなったら、違約金なしで切り替えられます
2026年9月時点の情報です。金額は税込。申し込み前に公式サイトで最新の条件をご確認ください。



来月からなので、工事を待っている時間がありません…



それなら先にホームルーターで始めて、落ち着いてから光回線を検討する順番でいいですよ。縛りのないものを選んでおけば無駄になりません。
会議で自分の画面だけ固まる家は、上りを見てください。J:COMの320Mコースは上りが10Mbpsまでで、映像を送る側が足りていないことが原因になります。
在宅ワークの通信速度についてよくある質問
- 在宅勤務に必要なネット速度はどれくらいですか?
-
上下で数Mbpsあれば足ります。Teamsは会議のビデオで上り2,500kbps・下り4,000kbpsを推奨、Google Meetは1080pで送受信とも最大3.6Mbps、Zoomは1080p HDで上り3.8Mbps・下り3.0Mbpsとしています。音声だけなら3社とも100kbps前後です。
- 下りは速いのに会議で固まるのはなぜですか?
-
上りが足りていない可能性が高いです。会議では自分の映像と声を送り出すので、上りを使います。家庭向けの回線は下りを重視して作られていることが多く、上りはそれより細いのが普通です。相手からだけ「固まっている」と言われるなら、この形です。
- スマホのテザリングで在宅勤務はできますか?
-
音声中心で、頻度が少ないならできます。音声だけなら必要なのは100kbps前後です。ただしカメラを出すと必要な上りが10倍以上になり、契約しているデータ量も一気に減ります。毎日カメラを出す働き方には向きません。
- 工事なしで今週から使えるものはありますか?
-
ホームルーターです。コンセントに挿すだけで、工事も管理会社への相談も要りません。最短即日発送とされているので、届いた日から会議に出られます。
- 会議のとき、ほかに気をつけることはありますか?
-
参加人数の多い会議は、受け取る側の負担も増えます。Zoomはギャラリービューの受信に25分割で2.0Mbps、49分割で4.0Mbpsが必要としています。大人数の会議で重くなるなら、表示を切り替えるだけでも変わります。
まとめ
在宅勤務に必要な速度は、感覚で決めなくて構いません。ZoomもTeamsもGoogle Meetも、必要な帯域を公式に数字で出しています。いちばん重い条件を取っても、上り3Mbps・下り4Mbpsあたりが目安になります。
間違えやすいのは、見る場所です。宣伝で目立つのは下りですが、会議で差が出るのは自分の映像と声を送り出す上りのほうです。3社が上りと下りを分けて書いているのはそのためで、相手からだけ「固まっている」と言われるなら、そこが足りていません。測るときは、会議をする時間帯に、会議で使う端末で、上りも一緒に見てください。
そのうえで選びます。週1回で音声中心ならテザリングでも通りますが、カメラを出す会議が続くなら据え置きの回線が要ります。工事ができない住まいや、来月から始まるので待てないという場合は、コンセントに挿すだけで最短即日発送のホームルーターから始めてください。縛りのないものを選んでおけば、あとで光回線に変えても無駄になりません。










